所得税の確定申告後 いつ還付金が振り込まれるかを調べる方法 #117

税金や会計のヒント

令和2年分所得税の確定申告

2月16日、昨年7月までの給与所得、9月以降の事業所得などの所得を申告しました。

私の場合、職場を中途で退職しましたので年末調整がされていません。年税額を計算したところ税金が還付されることになりました。

そして、振込みのはがき(国税還付金振込通知書)が届いたのが3月2日、銀行口座に振り込まれたのが翌日の3日でした。申告してから15日後です。

短くなった還付されるまでの日数

私が職場に入ったころは、税金を還付するには、どんなに早くても1か月はかかっていました。そのため、申告書を受け付けた際には、「還付されるまでに1か月半から2か月かかります。」と説明していました。今は、還付されるまでの期間がすごく短くなっています。

理由の一つは、申告書作成のIT化のおかげです。税額の計算に誤りがないことが大きく影響しています。計算誤りや法令適用誤りが格段に減少しています。昔は、手書きの申告書でしたので、そろばんや電卓を使って検算しておりました。

電子申告e-Taxのおかげによる税務署内における作業効率アップも大きいです。現在も2~3割は紙の申告ですので、申告書は電子と紙の2通りのルートで流れていきます。電子の方は、すんなりとデータが流れていきますが、紙の申告書の場合、入力作業や検算作業に多大な時間がかかります。そのため、紙で申告すると還付金も遅く還ります。

なお、国税庁は、「自宅や税理士事務所からe-Taxで提出された還付申告は、(書類不備や別送書類の提出が遅れた場合を除き)3週間程度で処理しています(e-Taxで1月・2月に申告した場合は、2~3週間程度で処理しています。)。」と言っております。皆さん、早めに還付金を手にしたいなら、e-Taxで申告しましょう(今年の申告がお済みの方は、来年以降挑戦しましょう。)。

受付システム

e-Taxで申告すると、受付システム(インターネット)により税務署内での処理状況が分かります。

これは、2月下旬、受付システムで私の還付金処理状況を開いたものです。

大昔から現在まで、還付金担当を悩ませているのが、「還付日を知りたい」という税務署への電話によるお尋ねです。かなりの数の電話がかかってきます。その電話に対応するために時間が取られ、(電話をかけてこなかった方の分を含めて)かえって還付金の処理が遅れるという皮肉な結果になることがあります。

下から2段目に「支払手続日:令和3年3月2日」とあります。これにより、税務署に電話しなくてもある程度のことが分かりますので、この受付システムをご利用ください。

手続開始年月日

これは、私に送られてきた国税還付金振込通知書です。左の真ん中付近に、「手続き開始年月日」が「R3.3.2」と表示されています。そして、その下に「(注)入金まで、金融機関の休日を除き4・5日程度要する場合があります。」と書かれています。また、前述の受付システムの「支払手続日」にも同じことが書いてあります。

申告された方の中には、この注意文に気付かないで、「手続き開始年月日」に銀行に入ったら「還付金が振り込まれていない!」と思われる方がいらっしゃいます。「手続き開始年月日」を「振込日」と勘違いされるのです。そしてここでも、税務署へ問い合わせの電話です。

前述の、「まだ?」とか「いつ?」とかの問い合わせの他に、還付金担当者はこちらの対応もしなければなりません。還付申告をされた皆様、落ち着いてよく内容をご確認ください。

電話対応には、それなりの経費(人件費など)が掛かります。どうか、ご協力をお願いいたします。

【編集後記】

月曜日、一時支援金に係る「登録確認機関」に登録申請しました。

一時支援金ホームページから「登録確認機関」を検索しても、税理士や中小企業診断士の登録は極端に少ないです。登録に時間がかかっているのか、そもそも登録していないのかは不明です。

私に確認の依頼が来るのかは分かりませんが、準備だけはしておきました。また、私は、何でも経験してみたいという「わさもん」(方言で「新しいもの好き」のこと)です。

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