補助金とは
行政から支給されるもので事業に関するものの代表的なものに、補助金、助成金、があります。補助金は、新たな挑戦をする事業者を支援するものです。そして、国や地方が進める政策に誘導する目的もあります。助成金は、雇用に関するものや研究に関するものを支援するものです。そして給付金は、これら以外を支援するものです。
助成金と給付金は、一定の条件に合致すれば、基本的に支給されますが、補助金はそうではありません。条件に合った申請をしたとしても、必ず支給されるものではありません。申請されたものを審査し、より上位に評価されたものが支援されます。大学入試のようなもの、と考えれば分かり易いかもしれません。
補助金とは、「事業の遂行において、本来は自分で負担すべきもの」を「税金で補助するもの」です。
そのため、補助対象者の選定は厳格ですし、支出の適否についても厳しくチェックされる代物です。また、給付金や助成金のように、一定の条件に該当したら必ずいただける、というものではありません。
コロナ対策として支給された持続化給付金(個人事業主最大100万円)や国民全員への特別定額給付金(1人10万円)があまりにも簡単に支給されたので、補助金もそうだと思っておられる方も多いように感じています。
勉強会で改めて思ったこと
例えば、事業再構築補助金についても、概要、手引き及び公募要領で78ページ(表紙を除く)あります。
文字は、ページ内にびっしりと書かれている上に、ホームページを注意して見ていないと、内容が変わることが多いです。そのため、じっくりと読み込んで、一つ一つの文字列を十分に落とし込まないといけません。私も、過去に補助金申請のお手伝いをしましたが、読み間違いや勘違いがないか、何度も何度も読み直しました。
また、経営の勉強をされたことが無い方にとっては、申請には何を求められているのか、書類にどう記載するのかが分からないかもしれません。
改めて勉強して思うのは、補助金に採択されるには相当なエネルギーと能力が必要ということです。
今日のブログのアイキャッチ画像は、「S」「W」「O」「T」のアルファベットが並んでいます。これは、「SWOT分析」のことですが、この分析のことをご存じないレベルであれば、費用対効果を考えた上で、専門家にサポートをお願いすることをお勧めします。
専門家の選び方
補助金申請のサポートには国家資格は不要ですが、相応しいと考えられる資格は税理士又は中小企業診断士でしょう。
顧問税理士がサポートしてくださるのなら最良です。しかし、前述のとおり、補助金申請にはかなりの手間暇が掛かりますので、特に契約していない限り、月々の顧問料内でやってくださる方は少ないのではないかと推察しています。私もできません。
一般的に、補助金申請に最も精通しているのは中小企業診断士です。しかし、中小企業診断士それぞれの実力は、分かりにくいのも現実です。
料金で選ぶのも良いかもしれませんが、採択されなければ、着手金は戻ってきません。ネットで探してみると、着手金10~15万円+成功報酬10~15%が一般的のようです。この場合だと、100万円の補助金なら、20~30万円の報酬が発生します。1,000万円の補助金なら、110~165万円です。
成功報酬のみの場合は、専門家側にリスクが偏ることになるので、成功報酬15~25%ぐらいになるかもしれません。
過去の実績で中小企業診断士を選ぶ方法もありますが、実績を公表している方は少ない上に、その実績が正しいかどうかの検証はできません。公表されている方もいらっしゃいますが、採択された実績はアップしても、採択されなかった実績をアップしている方は見かけたことはありません(あったら教えてください。)。
やはり、自らの責任で「信頼できる人」を選ぶしかありません。「この人がやってダメなら諦められる。」という信頼関係がある方を選んでください。
【編集後記】
勉強会の帰り、最近知り合った不動産会社を訪問してきました。人見知りで人と話すのが苦手だった私が、最近は積極的に人に会うようになりました。長年の性格であっても、変わろうと思えば変えられるものです。タイムマシンに乗って、引っ込み思案だった小学生の頃の私に聞かせてあげたいものです。
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