会計の専門家である税理士が戸惑う クラウド会計ソフトfreeeの設計思想①「マイナス仕訳」 #229

税金や会計のヒント

簿記とfreee

freeeの「よくあるご質問」には、「Q. 初心者でも使えますか?」という問いに対して、「A. はい、freee会計は経理がはじめてのかた、簿記の知識のないかたでもお使いいただけます。」と記されています。

ところで簿記(以下、「複式簿記」といいます。)は、「人類最高の発明の一つ」とも言われる優れたものです。小さな個人事業から世界の大企業まで、活用されています。そして、複式簿記の「基本的な考え方」は、とてもシンプルです。

これほど完成された複式簿記を、その知識がない方でも使えるというのは、とても魅力的です。しかし、それが仇となって、複雑かつ独特となっています。

ちなみに、私は、いくらfreeeでも複式簿記の知識が無いと使いこなせないと考えています。ただ、使いこなすことができたら、現時点においては)他の会計ソフトに比べたら、効率化にかなり効果的です。(理解した今だから言えるけど)よくできています。

仕訳

複式簿記では、一つの取引を、「借方」(左側)と「貸方」(右側)にそれぞれ勘定科目を用いて記録します。そして、両者の金額の合計は、必ず等しくなります。

(借方)消耗品費 1,000 / (貸方)現金 1,000

この仕訳は、「1,000円の消耗品を購入し、現金で支払った。」ということを表します。

現金が右側にあるのは「現金の減少」を意味し、左側にある場合は「現金の増加」を意味します(勘定科目によっては、増減の意味は逆になります。)。

つまり、金額の増減は場所で示しますので、仕訳において「マイナス」はあり得ません。

また、freeeでは、(表面上は)借方・貸方というものもありません。

マイナス

しかし、freeeでは、この複式簿記ではあり得ない、取引の記録にマイナスを使う場合があります。

私たちのように頭の中が複式簿記でできている人間には、「なぜマイナスが?」となってしまいます。例えば次のような感じです。

【例】先月の売掛金は100,000円あり、〇〇payから手数料を5%引かれて金融機関口座に振り込まれた。

  • (借方)普通預金 95,000 / (貸方)売掛金 100,000
  •     支払手数料 5,000

仕訳なら上のようになりますが、freeeでは以下のとおりです。

 収入の未決済取引100,000円を消し込むとともに、支払手数料▲5,000を追加する。(文章にするとこんな感じです。)

ちなみに「▲」は「-」(マイナス)と同じ意味です(設定でどちらかを選択できます。)。

売掛金という勘定科目を使わない上に、「マイナス」が出てきます。

私は、最初とても混乱しました…。

【編集後記】

日によって、忙しいときとそうではないときの差があります。今日は、そうではない日なので、のんびりとブログを書いています。

しかし、明日は忙しい日で、午前に1件(福岡市)、午後に3件(八女市)訪問します。スケジュール調整が下手だなぁと反省しています。

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