税理士兼中小企業診断士としてブログを(平日ほぼ)毎日更新する理由とその効果 #160

自分語り

ブログを書くきっかけ

数年前、国税局退官後は税理士をやることを決め、やる以上はできる限りのことをやろうと全国のブロガーの記事を読みあさり、税理士業の実態を調べました。ブログは、書く方の本音が垣間見え、よりリアルな実情が分かります。私自身、自分の経験や考えを書いていますが、実態に即したものとなっているでしょう。

今の時代、自ら情報発信しないと、口を開けて棚から落ちてくるぼたもちを待っていることになります。「とても親切な誰かが、とても優秀な経営者を、何の見返りもなく私の目の前に連れて来てくれる。」と信じている方もいらっしゃいますが、中小企業診断士の勉強をする中でプロモーションの重要性を認識した私にとっては、そのような宝くじの当選を期待するような事業ではいけないと理解しています。

(閑話休題)中小企業診断士の資格は、税理士をやるために取得したものではなく、単に経営に興味があったから勉強して取得したものです。逆に、診断士の勉強をしたからこそ、税理士業を本気でやろうと考えた次第です。勉強した知識を自分自身が実践することで確かめる、といった感じでしょうか。

従来、税理士業は、「紹介」を主とした営業であり(これを営業と呼べるのかは別として)、紹介された方がまた別の方を紹介して、少しずつ顧問先が増えていくスタイルです。近年は、税理士紹介サイトが台頭してきており、営業はこの2つが主となっていると考えます。そして他にも、プロモーションの方法はさまざま存在します。

そのような中、私は、ホームページを立ち上げブログを更新するプロモーションを選択しました。現時点では、これにより直接的に顧問先ができた訳ではありませんが、私を顧問先に選ぶことを検討されている方にはこのホームページを見ていただき、私と言う人物にご納得いただけたら契約するというツールに利用しています。

税理士というものはそうコロコロと代える訳にはいかない取引相手です。そのために私は、自分の考えや方針、自分が持つ能力を詳らかにすることで、「合う」と思われたら契約に至るだろうし、「合わない」と思われたら断られることでしょう。私自身も「私に合う」と思ってくださった方の方が長くお付き合いできると確信しています。

「紹介」での営業の場合、「紹介されたら断りにくい」という思いが、クライアント側にも税理士側にも発生します。結果的に合えばよいのは、合わなければ残念な結果となります。

ブログを書く理由

ブログは、「Web上のlog(ネットに乗せる行動履歴)」が語源です。日記のことですね。

人のためになる

ブログの勉強をする中で、「ブログは人の役に立つことを書くべき」ということを学びました。

そこで、「世の中の誰かに役に立つこと」を念頭にネタを考えています。それは、日本中の誰かが知りたいことかもしれないし、単にローカルな地元の話かもしれません。

どなたかの役にたっている(かもしれない)と思うだけで、幸せな充実感を得ることができます。

自分のためにもなる

自分の知識と経験を書いていますが、公開する以上間違っていたり勘違いしていたりしたらいけません。結果的にそうなるかもしれませんが、それを最小限にするためにも、記事を書く中で勉強したり確認したりしています。

そしてこの勉強が、少しずつ自分の身に付き、視野を広げていきます。人のために書いていることが、翻って自分のためにもなっています。

税理士業を創業する方の参考になる

下積みをした方ならその業界のことやどう運営していくかが分かるのでしょうけど、転業してくる方にとっては税理士業がどのようなものかお分かりにならない方も多いと思います。私自身もそうでした。

そのため、税理士を開業する、とりわけ税務署の後輩に向けて記事を書くことが多くあります。後輩のうち何人かは、退職後に税理士を開業することでしょう。彼らに向けた記事も書いています。

いつか、「役にたちました」「ためになりました」との声が聞けると嬉しいです。

人々の興味の動向が分かる

記事の一つ一つは、何回読まれたのかを知ることができます。ページビューと言って「PV」と略されます。

10数回しか読まれていない記事もあります。一方で、6,500回余り読まれた下の記事もあります。すべての記事の今月のPVは、今のところ9,000回弱ですが、この記事が大部分を占めていました。私としては、「バズった」記事です。

3月10日に公表した記事で、4月になってから急激にPVが上昇しています。これほど読まれるとは、まったく想像していませんでした。還付申告をしていた方が、税金がいつ還ってくるのかネットで調べておられたのでしょう。税務署では、「いつ還るのか」との問い合わせがものすごくありますが、この記事で少しは電話の件数が減ったかもしれません。後輩のためになったのなら幸いです。

PVを見ていると、今何に興味を持たれているのかが分かります。この記事以外では、今月は、「一時支援金」に関するPVが伸びていました。そのためか、全国から問い合わせが私の所に来ています。

日記になる

あのとき、自分が何に興味を持っていたのか、何を勉強していたのか、何があったのかが後になって分かります。

数年後に読み直すと楽しいのかもしれません。

自分のことを知ってもらう

前述のとおり、私のことを知ってもらうことで、取引相手として相応しいのか確認していただくことができます。その都度説明するよりも、多くの私の情報が分かることかと思います。その結果、相応しくないと判断されれば、お会いする時間をお互いに無駄にすることはありません。

ストレス発散になる

どのような方でも一定のストレスはあると思います。私にもあります。それを記事にすることで、少しはストレスが解消いたします。

心の健康のためにもブログは役立ちます。

時間つぶしになる

一般的に士業は、看板を上げたり、広告を出したりしたらお客さんがやってくる、という事業ではありません。特に、「紹介」を期待する場合は、じっと耐えて待つしかありません。

名刺を持って配りまくるものでもありませんので、開業後は、勉強以外にはすることがない時間が多くなります。そのため、ブログを書くことは、良い時間つぶしになります。1つの記事を書くのに、1~2時間はかかっています。

【編集後記】

私は、暇だろうと思っていたので始めたブログです。余裕があるときは、1週間分の記事のストックを持つくらいにありました。ところが、幸いにもやることがいろいろあり、最近では、毎日のブログを書く時間の確保が厳しくなってまいりました。現在、6月上旬を納期とした仕事を請け負ったことで、今週と来週は事務所に籠りっきりになるでしょう。できれば、今月中に納めたいと考えていますので、ブログを一時中断しようと考えているところです。

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