創業から1年弱の間に届いた出版(執筆)の依頼3件 #156

自分語り

はじめに

書店やネットショップに並ぶたくさんの書籍。その中には、専門家が執筆した書籍もたくさんあります。

さて、例えば私がこの中の1冊を出版していたら、世間の皆様は私をどう評価されるでしょうか。

たぶん、「書籍を出すくらいの偉い(凄い)先生」と思われる(勘違いされる)方も多くいらっしゃることでしょう。

士業の集客方法

士業向けのセミナーでよく紹介される士業の営業手段(集客方法)は、次のとおりです。

  1. 異業種交流会に出席する
  2. セミナーを開催する
  3. ホームページで情報を毎日発信する
  4. 書籍を出版する

「1.異業種交流会に出席する」は、運が良ければ、どなたかを紹介してくれるかもしれませんが、確率は低いと考えています。そもそも、事業をされておられる方には顧問税理士が付いています。事業が大きければ大きいほどそうでしょう。

「2.セミナーを開催する」は、効果は高いと思いますが、集客に相当エネルギーが必要です。人は簡単には集まりません。私の場合、講師の依頼があればやりますけど、自分で開催しようとは思いません。

「3.ホームページで情報を毎日発信する」は、私が今正にやっているこれです。ただし、私の目的は、「集客」というよりも「私という人間を知っていただく」「誰かの役に立ちたい」「自身の勉強になる」「日記替わり」というものです。そもそも、最大10社(人)までしか顧問を受けるつもりがないので、それほど集客にこだわる必要がありません。私の主義や人となりを知っていただき、それでもよければ契約していただくという手段のために利用しています。そのためのホームページでありブログなのです。

「4.書籍を出版する」が、今回のネタです。出版というものは、(その実態をご存じない方から見たら)「すごい!」と人様に思わせられる有効な営業手段です。

誰でもできる出版

世の中には、営業手段としての出版を斡旋する事業があります。ただし、全国の主要書店に並べていただくには、5,000部は出版しないといけないので、その場合は、1,000万円近いお金が必要ではないでしょうか。

そこで、例えば、50万円払って200部だけ印刷してもらい、事務所に飾ったり、周りに配ったりするのです。書店には並びません。どうせ、売れませんから(笑)。

本を出したら、執筆料や印税が入ると思われているかもしれませんが、それは、それなりの方の場合です。名も無き税理士が営業目的で出版するには、税理士側がお金を出さなくてはなりません。出版社は、そのようなリスクを負いません。

自費出版みたいなものです。

共同出版

このように高額な費用がかかるので、出版社の中には「共同出版」を勧めるところもあります。10人集まれば費用が10分の1になります。

さらに言えば、執筆を丸投げできるサービスもあります。私も数年前、東京に行ったときに寄ったあるベンダーのショールームで、実際に勧められたことがあります。

(執筆を名乗るには、仮にチェックだけはしたとしても)限りなく虚偽に近いのですが、自分の評価を誘導することは可能です。

3件の出版(執筆)依頼

昨年9月に開業後、3件の出版(執筆)依頼がありました。前述のとおり、私が優秀だから依頼されたのではありませんので、念のため。

いずれも、私のホームページの「お問い合わせ」からです。営業の方々は、ネットを使って営業相手を探しておられるのでしょう。

2020/10/14幻冬舎メディアコンサルティング

税理士としてのブランディングのために出版しないかとのお誘いでした。(青字は私の返信メールの内容です。以下同じ。)

  • 申し訳ありませんが、出版については、興味はありません。
  • 理由は、ホームページをご覧になられたらお気付きかとは思いますが、多数のクライアントを抱える気持ちが無いからです。
  • また、名前だけ著者とする出版もやる気はございません。そのような、クライアントや世の方々に嘘をつくような集客は好みません。
  • さらに、出版するような能力も現在はございませんので、お断りいたします。
  • ご期待に添えず、申し訳ありません。

2021/03/19近代中小企業

こちらは、出版ではなく、原稿執筆依頼であり、原稿料(3,000円)を出すとの申し出でした。付き合いのある企業の中でコロナの影響に対してどのように対処しているかをインタビューし、原稿をまとめてほしいとのことでした。

  • この度は、執筆エントリーへのお誘い、ありがとうございました。
  • 残念ながら、今回は、お断りいたします。
  • 実は、私の顧客は全員、今回のコロナの影響はほとんど受けておられません。
  • 経営がしっかりしていたことが要因です。運も良かったこともあるでしょう。
  • ということで、今回の企画に、私は該当いたしません。
  • 大変申し訳ございませんが、このような事情ですので、お汲み取りください。
  • 御社の益々のご発展を祈念しております。

2021/05/11株式会社現代書林

「約200ページのご本を初版で4,000部制作し、Amazonなどのインターネット書店も含めた全国の有名書店に流通させていく、大きな展開のご提案になります。」とのお誘いでした。

なお、下の方には「費用負担をしていただく出版方式になります」との文字がありました。

  • お誘いありがとうございます。
  • 昨年9月の開業後、出版の話はこれで3回目です。
  • 私は、顧問先を大きく増やそうという考えはなく、10件以内と目標としております。
  • そのため、出版して知名度を上げようという気持ちはございません。
  • また、書きたいという本もございません。
  • 毎日のブログの記事で精一杯です(笑)。
  • せっかくですが、お断りいたします。ご期待に添えずに申し訳ございません。

さいごに

とまあ、結構丁寧にお断りの返信メールを出しましたが、幻冬舎メディアコンサルティング以外の2社からは、私の返信メールに対して音沙汰がありません。いくら営業と言えども、これは礼を失しているのではないでしょうか。

万が一、出版したくなったら、幻冬舎メディアコンサルティングにお願いいたします!

【編集後記】

ホームページで情報を公開しているため、出版以外にも、メールや「お問い合わせ」から営業がまいります。

私は、その都度、上記のように丁寧にお断りの返事を送っています。しかし、そのメールに対しての返事はありません。「このような営業をするところと取引しないで良かった!」と思う次第です。

今後は、そのような対応をしたところを公開してやろうかと、手ぐすねを引いて待っております。(笑)

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