ハンコ業界への嵐のような逆風
ここ数年の間、日本にも、電子契約が徐々に進んでいた中、今回のコロナの影響で一気に嵐がやってきたハンコ業界です。気の毒としか言いようがありませんが、随分前からこの流れは見えていましたし、先見がある会社は既に対策を採られていたことと思います。
税理士の顧問契約にはとても助かるクラウドサイン
日本での電子契約の先駆者であるクラウドサインは、有料(月額定額+1件いくら)なのですが、ありがたいことに、1か月の利用が5件以下の場合は無料です。個人事業主でも、法人でも同様です。
私どもの業界では、よほど大きな事務所ではない限り、月5件を超える契約が毎月あるようなところは少数派なのではないでしょうか。
私は、既に利用していて、9月には2件、クラウドサインで契約していただきました。お二人とも若い方なので、すんなりと受け入れてくださいました。
出来上がった契約書は、お互いPDFでファイルとして保管していますので、保管スペースも不要です。また、パソコンには検索機能があるので、仮に増えてきたとしても、探すのが簡単です。
クラウド化やIT化を標榜する私としては、紙の契約書を交わしたら、自分のアイデンティティが失われるような気がしてしまいます。
クラウドサインの資料からクラウドサインのメリット
- 「紙とハンコ」の契約業務を電子化することで、 作業時間とコストを大幅に削減できる
- 契約業務のスピード化
- コスト削減
コスト削減の中には、印紙税が不要というものがあります。印紙税がかからないのは、最大の魅力の一つです。特に、普段の契約書などに高額の印紙を貼られている業界は、コスト削減のためにも、早めに導入された方が良いでしょう。私は、そのようにアドバイスしています。
クラウドサインの資料からQ&A
法的な証拠力は、電子署名とタイムスタンプにより担保しているそうです。また、政府もクラウドサインを電子署名法上の「電子署名」と認めています。
印紙税が課税されないのは、印紙税は一定の「紙(文書)」を作成した場合にのみ発生するような法律になっているからです。印紙税は古い法律なので、電子の登場が予想できなかったのでしょう。
操作方法
とても簡単です。
先方に署名等していただく欄を空欄にした書類を作成し、PDFに変換してクラウドサインにアップロードします。そのPDFに、署名等していただく部分に四角や丸の枠をドラッグアンドドロップします。
先方のメルアドを入力して、出来上がったPDFを送信すれば、相手に届きます。
先方は、内容を確認し、それらの枠に署名等(キーボードから氏名等を入力)をして、返信します。それで完了です。
当方は、現在、どのような状態(先方がメールを開いたなど)が分かるし、返信していただいたら、当方にもメールが届きます。
あまりにも簡単に終わるので、かえって心配です。(笑)
まとめ
この電子契約の流れは濁流であり、抗いようがないと考えています。
そうであれば、早めに導入されることをお勧めいたします。
【編集後記】
私が職場で使っていた印鑑は、尊敬する上司から、結婚のお祝いにいただいたものです。あれから30年以上使っており、とても愛着があります。
その上司は、現職でお亡くなりになりました。親族以外の方の葬式で号泣したのは、後にも先にもその1回だけです。
世の中に押印する機会が一切無くなったとしても、ずっと大切に持っているつもりです。
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