確定申告のやり直し方 #114

税金や会計のヒント

お尋ね

「提出した申告に間違いがあることに気付いた。一度提出した申告をやり直せるのか。」という質問を受けました。確かに、(怖いところと思われている)税務署に提出したものを差し替えてもらえるかどうかというのは、一般の方々にとっては、ご心配なことかも知れません。

結論から申しますと、やり直しは、可能です。

方法は原則3つ

今年の所得税の確定申告期限は、4月15日まで延長されていますので、申し添えます。

訂正申告(申告期限前)

まずは、申告期限前か後かどうかで違います。申告期限前であれば、新たな確定申告書を提出すれば、以前に出した確定申告書は無かったものとされます。したがって、変更した部分を表示するなどの作業も不要です。

国税庁の所得税基本通達120-4(同一人から2以上の申告書が提出された場合)では、次のように規定されています。

120-4 法定申告期限内に同一人から法第120条に規定する申告書、法第122条に規定する申告書又は法第123条《確定損失申告》に規定する申告書のうち種類を異にするものが2以上又は種類を同じくするものが2以上提出された場合には、特段の申出(法定申告期限内における申出に限る。)がない限り、当該2以上の申告書のうち最後に提出された申告書をもって、それぞれの規定により提出された申告書とする。

(注) 上記の取扱いは、法定申告期限内においては、事務に支障のない限り、申告書の差替えを認める趣旨のものであるから、先に提出された申告書に還付金が記載されており、かつ、その還付金につき既に還付の処理が行われていたような場合には、この取扱いは適用できないことに留意する。

何度提出し直しても法的には問題はありませんが、税務署の手間を増やさないためにも、提出前にもう一度見直していただき、なるべくなら一発で確定させてください。

なお、新たに出した申告書を「訂正申告」と呼んでおりますが、通称であり所得税法にある名称ではありません。もし「紙」で申告書を提出される場合は、申告書の上部に赤色で「訂正申告」と書いていただければ、税務署の整理上大いに助かります。

ただし、還付申告において既に還付の手続きが進んでいた場合は、適用されませんので、ご留意ください。

更正の請求(申告期限後:納める税金が多過ぎた場合や還付される税金が少な過ぎた場合)

申告期限後は2通りの方法があります。税金が増えるのか、減るのかで方法が異なります。まずは、納める税金が多過ぎた場合や還付される税金が少な過ぎた場合です。国税庁ホームページから引用しています。

 更正の請求という手続ができる場合があります。この手続は、更正の請求書を税務署長に提出することにより行います。更正の請求書が提出されると、税務署ではその内容の検討をして、納め過ぎの税金がある等(繰越損失の金額が増える場合を含む。)と認めた場合には、減額更正(更正の請求をした人にその内容が通知されます。)をして税金を還付することになります。よって、所得金額の増減や所得控除の追加があっても、最終的な税額に異動がない場合は、更正の請求はできません。
 更正の請求ができる期間は、原則として法定申告期限から5年以内です。

税金を増やすのは納税者自身でできます(後述の「修正申告」)が、減らすことはできません。その権限を持つのが税務署長です。税務署長は、税金を増やしたり減らしたりすることができます。その行政行為を「更正」と言います。更正の請求とは、税務署長に対し、「更正してください」と請求することです。

更正の請求は、e-Taxで可能です。また、紙で提出する場合、用紙は国税庁ホームページで入手できます。

更正の請求は、紹介する3つの方法のうち、処理に最も時間がかかりますので、申し添えます。

修正申告(申告期限後:納める税金が少な過ぎた場合や還付される税金が多過ぎた場合)

その名のとおり、申告を修正する方式です。

なお、この場合、追加で納める税金の10%(原則)の過少申告加算税という罰金に相当するものがかかります。ただし、正直者を保護するため、税務署から指摘される前にご自分で修正した場合は、かかりません。

この他、利子に相当する延滞税というものが別途かかりますので、申し添えます。

まとめ

訂正申告は、普通に申告すれば結構です。

更正の請求や修正申告は、やり方が分からない場合、専門家や税務署にお尋ねください。

【編集後記】

今日は、八女税務署が開催する申告相談会場への最後の従事です。

前回は、午前は20件対応しましたが、午後はたったの3件でした。皆さん、午前中に終わらせたいという気持ちが強いのでしょう。

自身で決めた目標の1日40件をさばくため、受付の担当の方に優先して回していただくようお願いいたします。

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