国税庁が酒類販売業者への要請を撤回 #182

その他

内閣官房と国税庁が共同で出した要請

『酒類販売業者におかれては、飲食店が要請に応じていないことを把握した場合には、当該飲食店との酒類の取引を停止するようお願いします』

この要請が、昨日撤回されました。

可哀想な現場

当初、この要請が出されたニュースを見た時、私は、第一線の現場が可哀想だなと思いました。

この要請に対し、国税庁から国税局へ、そして税務署へ何らかの指示が出ていたと思います。どのような指示が出ていたのかは存じませんが、末端の税務署は困ったことでしょう。開示請求すれば、その内容を知ることができるでしょうけど、そこまでする暇(気)はありません。

撤回は当然です。もしも、去年(現職時)これを徹底するよう指示が出ていたら、私はある対応をしたと思いますが、ここでは言えません(笑)。

関係にひびが

税務の職場では、酒類に関係する方々(卸、小売、造り酒屋など)と、いろいろな場面でお付き合いがあります。国税庁の取組の一つに「酒類業の健全は発展を目指す。」としており、国税庁は業界の応援団でもあります。その関係は、国税庁ホームページに関連リンクを貼っているほどです。

しかし、今回の要請により、修復に時間を要する大きなひびが入ったのではないかと心配しています。

政治家(政務三役)の指示に対し国税庁は、本当はこのような要請はしたくなかったけど、最後は押し切られたのではないかと推察しています。現場のことが分かった人間は皆、「それはおかしい!」と進言されたと思います。国税庁に身を置いた者として、そう信じたいです。

銀行への要請といい、勇み足が続いています。行動を抑制してくれない一部の国民に苛立ちがあったのだろうとは思いますが、いずれの要請も「…。」という感じでした。

【編集後記】

国税庁を庇う記事を書いていたら、今月6日から9日にかけて、国税庁課税部の職員が送別会を開いてコロナに感染したニュースが流れてきました。国税庁は、毎年7月10日が定期人事異動日と決まっていますので、その送別会でしょう。

苦労を共にしてきた仲間の送別会をしたい気持ちは、よ~く分かります。でも、公務員の場合、懇親会をやるリスクはとても大きいです。こちらは庇えません。残念な行為でした。

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